心のトリセツ

【自力でうつを治す/まずはじめに】 心の各段階にあわせたセルフケア方法を

弱った自分との付き合い方を知ろう心のトリセツ
よすてびと
よすてびと
こんにちは。メンタル弱め、ADHDとHSPのよすてびと(@yosutebito_adhd)です。

私は、ADHD(注意欠陥多動性障害)という発達障害に加えて、非常にセンシティブなHSPという精神的な性質を併せ持っています。

そのため、落とし物・なくし物・ミスが多いという何かと突っ込まれやすい特性をもっていながら、それについて周りから言われるたびに傷つくという生きづらさMAXの人間です

コンプレックスの塊で自尊心が低く、2次障害でうつ症状にも長年悩まされてきました。

病院や薬に頼らず自力でうつを脱出し、さらには精神的自立を果たして自分軸をもって人生を楽しみたいという思いから、多角的に心や脳のことを研究し続けています。

その結果、自分の心を深く理解できるようになり、人は、環境やまわりの出来事に関係なく、自分で自分を幸せにすることができる、と体感できました。

この記事では、私が思う心のことを私の視点でまとめてみました。どなたかの参考になればうれしいです。

事前準備として心構えやおさえたいポイント、抗うつ剤のリスクなどについては、こちら

ハートちゃんと向き合うよすてびとのイラスト
【うつを自分で治す】知っておきたいこと&抗うつ剤リスク繊細なHSPや発達障害が陥りがちなうつ症状。抗うつ薬には副作用の心配があったり、軽度のうつの場合は精神面への効果がうすいわりに、かえって自殺願望を増幅させるなどの研究報告も。今回は「病院に行く前にやってみてほしいこと」をまとめました。...

うつの回復にはプロセスがあることを理解しよう

私も経験者ですが、うつ真っ只中にいるときは、客観的な判断力もありませんし、気力も体力も低下している状態です。

うつから通常モードに戻るまで、時間はかかりますが、いくつかの段階をふんでゆっくりと回復していくのが自然です。

早く治そうと無理に段階を飛ばしてしまうと、またうつ状態に戻ってしまうことも。

例えば、うつ回復には、脳内物質の分泌を促すウォーキングや筋トレも有効ですが、うつ真っ只中のときに行うには難易度が高いですし、その状態で無理しても効果は得られにくいでしょう。

重要なのは、そのときの心の状態にあわせたケアを行い、少しずつ心を回復させていくことです。

というわけで、うつを自力で治した私の経験をもとに、うつ状態から回復するまでの心の状態と、その段階にあわせたケア方法を6つに分けてざっくり説明したいと思います。

その6つの心の段階というのがこちら。

  1. しかばね期ー虫の息。きとく状態
  2. ヨボヨボ期ーまだまだ、ひんし状態
  3. リハビリ期ーいっぽいっぽ、歩く練習
  4. ニュートラル期ー凪のような穏やかメンタル ★GOAL!!
  5. みたされ期ー世界が明るい、ヒロイン気分 ★★STEP UP!
  6. イケイケ期ー人生の主役感 ★★★NEW LIFE STAGE!

私はこれを自分の心の状態を図る指針にしていて、常に「今の心はどの辺かな?」と客観的な視点でみるようにしています。

うつからの回復を目指す方は、4段階目のニュートラル期に入れば、達成です。

それぞれの状態に適したセルフケアを行い、ひとつひとつ段階をあげていくように意識していきましょう。

ポイント
  • 心が回復するまでには「段階」があることを理解する
  • 客観的に今の自分の状態がどこか把握する
  • 心の段階によって、それに合わせたケアを行う
現在、うつ症状で苦しんでいる方は、「ニュートラル期」の状態までいくことを目標にしてください。そこから上の2つ「みさたれ期」「イケイケ期」はおまけのようなものなので、うつを克服し、ニュートラル期に突入してから読んでいただくことをおすすめします。

現在うつ状態にある方は、その2つは今の自分に必要ないものだと理解してくださいね。

うつから回復まで 心の6段階

よすてびと
よすてびと
ここでは愛をこめて「ハートちゃん」と名付けて、各段階の心の状態を説明していきます。

ちなみにそれぞれのイラストにある「戦闘スキル」?の詳細は▼です。

  • 防御力 =ストレス耐性
  • 回避力 =問題から逃げる力
  • やる気 =心の体力、筋力
  • 勇気  =自分への信頼をもとにチャレンジする力

ぜひ、楽しみながらみてみてくださいね。
それぞれの詳しい解説やセルフケアは別記事でまとめていきます。でき次第クリックできるようになるのでご了承ください。

しかばね期

しかばね期のイラスト

はい、”きとく”です。白目むいてますね・・・ギリギリ生きてます。

この状態にいるときは、「うれしい」「たのしい」という感情はもちろん、「辛い」「悲しい」という感情すらもなくて、ただただ、「無」

もう人間終了なのでは、と思って途方にくれました・・・。

よすてびと
よすてびと
私は割と長くこの期間があって、人間らしい生活とはいえないほど日常に支障をきたしてました。

今思うと、この状態だったら精神科に行ったり、薬を飲んだりしても良かったかもしれません…

セルフケア
  1. 絶対安静!とにかく休息を。
  2. 鉄分とタンパク質の補給
  3. 感情のフタを開ける

充電切れサインがでている今は、とにかく休みが必要な時期。
焦らず、罪悪感も感じないようにして、たっぷりと休息を!!

よすてびと
よすてびと
うつの原因となっている問題があるなら、まずはいちもくさんに逃げてほしいと思います。

ただ、物理的に距離をおいても、「心のなかで問題がぐるぐる渦巻いて辛い」といった場合は、カウンセリングも有効です。時に人の助けを借りながら感情を消化していきましょう。

弱った心で自ら立ち上がるのは難しいので、カウンセリングやサプリ、場合によっては薬の手を借りる必要があるかもしれません。

私の場合は、鉄分とたんぱく質を補うことでうつの症状が軽減するというのを知って実践してみました。

実際に海外のサプリを飲みはじめて2,3日で心が軽くなり、すいすい家事をこなすことができたので驚きました。もっと早く知りたかった…

▼サプリメントの飲み方や選び方、セルフケアのまとめはこちらに記載しますね
「しかばね期」についてもっと詳しく

ヨボヨボ期

よぼよぼ期のイラスト
瀕死の状態は変わらずです。ここで無理をしてしまったら、「しかばね期」での努力が水の泡。ここからは、引き続き栄養療法を行いながら、じっくりゆっくり回復を目指していくのがおすすめです。

ほら、耳を澄ませて

ハートちゃん
ハートちゃん
あ、あの、あの・・・

かすかに、ハートちゃんの声がきこえますね。

辛抱強く向き合うことで、少しずつ心の声が聞こえるようになってきます

ハートちゃん
ハートちゃん

ひ、日向ぼっこしながら
本を読みたいなあ・・

ハートちゃんが自分の意見を言ってくれるようになったら、しめたもの。私はこの時期、どんな些細な要望でも、一つひとつハートちゃんのわがままを叶えてあげるようにしていました。

それを繰り返すことで、少しずつ心が元気を取り戻していった感触がありました。

セルフケア
  1. まだまだ「安静」が必要な時期!
  2. 温冷交代浴で自律神経を整える
  3. 心の声をきき「やりたい」を叶える

そして、身体が動けるようになってきたこの時期におすすめなのは「温冷交代浴」です。

やり方は、熱めのお湯につかり、冷たいシャワーを浴びるというのを何度か繰り返すだけ。自律神経を整える作用があります。

よすてびと
よすてびと
頭も気持ちもスッキリ、付随してダイエット効果や美容効果など、様々な効果があるのもうれしいところ!

「しかばね期」のときはお風呂に入る気力体力もなかった私ですが、この時期はよくこれをやってました。

温冷交代浴は普通の入浴よりも身体への負担が大きいので、体調が悪いときや飲酒後はひかえましょう。

▼温冷入浴法のやり方やそのほかのセルフケアについてはこちらにまとめますね。
「ヨボヨボ期」についてもっと詳しく

リハビリ期

リハビリ期のイラスト

少しずつ、体力気力を取り戻してくる時期です。ただ、まだリハビリ期間だということを忘れずに。

よすてびと
よすてびと
「あれがやりたい」「この人に会いたい」という、活動的な気持ちが戻ってきて嬉しかったです…!

ただ、無理は禁物。余裕を持ったスケジュールで「活動」と「休み」の日を明確に分けるように気をつけました。

メリハリをつけて、休むときはたっぷり休みたいですね。

リハビリ期にできるセルフケアは

セルフケア
  1. 「心地よい」を積み重ねる
  2. 小さな目標をひとつ、作る
  3. 1日1回、おバカになる

特に大事なのは「おバカになること」

よすてびと
よすてびと
うつになる人って真面目な人が多いんです。(自分で言うのもなんですが…)

「ちゃんとやらなきゃ!」と責任感をもって気を張っていたり、
自分の感情を押し殺してまわりに合わせたり、「丸く収まるなら自分が我慢すればいい」って思ってきた人も多いはず。

そんな人ほど
家の中で一人きりのときには、積極的にバカになりましょう!

例えば私がやってみたのは

  • お気に入りの曲にあわせて踊り狂う
  • ごはんを食べるとき、グルメリポーターのように大げさに美味しさを表現する

などなど。だれも見ていないところでのびのびと感情を開放してみると、意外な気持ちよさがあります。

気持ちいい」「心地よい」「たのしい!」をみつけて、少しずつ積み重ねていくのが大事な時期です。

▼詳しいリハビリ期のケアについてはこちらから。
「リハビリ期」についてもっと詳しく

 

ニュートラル期★GOAL! 

 
ニュートラル期のイラスト

よすてびと
よすてびと

おめでとうございます!ここまでくればうつから回復したといえる状態です。
ここまで根気強くセルフメンテナンスができたこと、とても誇らしいですよね!

少しずつ軸が自分の中心にもどってくるような感覚で安定してきます。ストレス耐性も少しでてきて、なにかにチャレンジできそうな気分。

自分のやりたいことを叶えてあげるのはとても良いことです。

ただ、まだ「思い切った挑戦」は早いかもしれません。

この時期は、まずメンタルを安定した状態で維持することに集中するのがおすすめです。

うつ病は良くなったと思ったらまた逆戻り・・・ということも少なくないからです。

いままでにお伝えしたセルフケアも引き続き行いながら、自分の内側を注意深く観察すること、自分とコミュニケーションをとることを習慣化させて、根気強く、安定的なメンタルを維持させましょう。

ニュートラル期におすすめのセルフケアは・・・

セルフケア
  1. 毎日のウォーキングで幸せホルモンを増やす
  2. 「良かったこと」を毎日書いて、幸せ感度をあげる

ウォーキングにより自力で脳内物質の分泌を促したり、日常の些細なことに幸せを感じられる思考のクセをつけていきましょう。

日常のなかでできる脳と心のメンテナンス方法はいろいろありますが、私が特に効果を感じたのはウォーキングでした。

ウォーキングで人生が変わったといっても過言ではないくらい、メンタルケアと発達障害の症状の軽減につながりました。

ねこ博士
ねこ博士
ウォーキングには

  • セロトニン、ドーパミン、βエンドルフィンなど、脳内ホルモンの分泌を促進する

という効果があるよ!
40分以上のウォーキングで幸せホルモン・セロトニンなどが分泌され、爽快感や幸福感を感じられるんだ!

私は、ニュートラル期に入り少しずつ活動的になってきたら、なるべく毎日ウォーキングするようにしています。

無料で副作用もなく、十分な効果を感じられるので、心と脳のメンテナンスとして私の人生を通じて習慣にしたいと思っています。

いままでのケア方法も継続しながら、
ニュートラル期の①ウォーキング②しあわせ探しを行うと
安定した心を維持しながらも少しずつ気持ちが上向きになっていくのを感じられますよ。

 
「ニュートラル期」についてもっと詳しく
 

ーーー ▼ ニュートラル期で安定してきた方はさらなる挑戦をしても◎ ▼ ーーー

みたされ期 ★★STEP UP! 

 

みたされ期のイラスト
よすてびと
よすてびと
思考のまとまり、スッキリとした心と脳で物事がサクサク進みます。

ここからは自分で自分の心をごきげんにするという意識が必要だと思っています。
「物事の捉え方や考え方を変えてみたら、どうなるのか」実験をしてみると、発見もあって面白いです。

身の回りで起きる出来事や感情に振り回されないために
自分の心をある程度コントロールできるようになるのが理想ですね。

みたされ期にできるセルフケアは

セルフケア
  1. 未来へ意識を向ける
  2. 意識的にポジティブな言葉を使う
  3. はじめての場所に行ってみる

今までのケアにより、自分の心が柔らかく、しなやかになり、落ち着きを取り戻しています。

能動的に自分の心をポジティブに持っていくことを意識づけると、いつもの日常がグッと違うものに見えてきます。

いつもの日常をより楽しみ、自己肯定感を高めるためのステップです。

人にバカにされそうなほどでっかい夢を書いてワクワクしてみたり、元気が湧いてくるポジティブな言葉をおまじないのように唱えてみたり、「えいっ」と少し勇気をだして、それまでとは違う場所に足を運んでみたり。

そういうほんの少しの勇気とがんばりは、思わぬ「ごほうび」として戻ってくるもの。

楽しみながらトライしてみてくださいね!

「みたされ期」についてもっと詳しく

イケイケ期 ★★★NEW LIFE STAGE!

イケイケ期のイラスト
よすてびと
よすてびと
ここまでじっくり自分と向き合い、コツコツ成功体験を積み上げたおかげで、安定的な自信」と「自分への信頼感ができています。
自分の人生に能動的になっているので、「攻め」が正解!

これまでは、自分の心に集中していましたが、イケイケ期までこれたら人生を充実させることに熱量を注ぐこともできます。

今まで自分がやりたかったことに挑戦したり、新しい場所や環境に身をおいたりしても余裕をもって楽しめると思います。

(ただ、自分の一番の理解者かつ、応援団になることは忘れずに!)

よすてびと
よすてびと
ただ、この状態にもってくるまで、私の場合は数年かかることもありました。

個人差はありますが、焦らず地道に、自分に集中しましょう。

ひたすらコツコツ、自分の内側を作り上げていくことで、確実に到達できます。そして栄養療法や適切な生活習慣、メンタルコントロールを身につければ、この状態を維持することも可能です。

そんなイケイケ期にやってほしいことは

自己実現
  1. やりたいことへの挑戦
  2. 環境を変えてみる

心が元気なので「やりたい」が湧き上がり、気力も体力も充満しています。あとは行動のみ!

たくさん自分をほめながら、寄り添いながら
今まで立ち止まっていた分、一歩ずつでも、自分の道を歩んでいけること、人生を取り戻せることを祈っています

人生の困難を乗り越える”強い心”とは?

よすてびと
よすてびと
私はHSPの性質上、些細な言葉で傷ついたり落ち込んだりして、「もっと強くならないとだめだ」と言われ続けてきましたが

強い心=自分の痛みにも相手の痛みにも鈍感な心

だとしたら、それは嫌だな…と思っていました。

でも、今になって思うのは

強い心とは

  • ゆるぎない自己信頼
  • コツコツ積み上げた自信
  • “自分自信”を深く理解している安心感

があって作られるんじゃないかな、ということ。

人生はいいことばかりではないですが
これらが強い心の軸を作り、どっしりとした土台となり、外側の出来事に動じない強い心にしてくれると信じています。

きっとそんな自分のことが誇らしく、愛おしいと思えるはずです。
私もまだまだしかばね期に戻ってしまうこともありますが、焦らず一緒に取り組んでいきましょう!